◆３０キロからオーダー可能◆
道産小麦卸のベーカリスタ（室蘭市母恋南町、楠本幸貴代表取締役）は、小ロットや短納期といった、従来の業界と一線を画した生産者向けの製粉サービスを開始した。原料３０キロからの対応が可能で、低コストで少量製粉を希望するニーズに応える。
同社は７月から、産地や生産者などが単一であるシングルオリジン小麦粉の販売を開始。ベーカリーへの供給を踏まえて原料２トンを受け入れのベースとしていたが、生産者から小ロットでの製粉依頼が相次いだことで、サービス化した。
シングルオリジンとは異なり、販売ではなく製粉の委託サービス。最少３０キロから全粒粉や小麦粉といった希望に合わせて製粉。生産者に戻すほか、指定の場所まで届ける仕組みだ。
１１月から開始した。パスタ用の小麦粉として道北地方に発送したりと、すでに複数の実績があるという。楠本代表取締役は「首都圏のベーカリーでは、粉の保管場所もままならない場合もある。小ロットで送ることで、使いやすい仕様になる」と説明する。
ふるさと納税の返礼品としての活用や道の駅など直売所での販売などもイメージしており、楠本代表取締役は「地域のコメは一般的に販売されているが、小麦粉の取り扱いはまだ少ない。近年は有機農業（オーガニック）で少量生産を行う生産者も増えている。ニーズに応えたい」としている。
全粒粉タイプは原料１００キロに対して８５～９０キロで納品。小麦粉は同様に６０～７５キロでの対応。原料３０キロで、１キロ当たり２００円。ロット数に応じて段階的に値引きされる。
問い合わせはベーカリスタ、電話０１４３・２５・６８５０へ。
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