「石臼製粉機 来月発売」が室蘭民報に掲載

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◆パン店向け、集客期待◆ 室蘭・ベーカリスタ

道産小麦卸のベーカリスタ(室蘭市母恋南町、楠本幸貴代表取締役)は、パン店向けの石臼製粉機の発売を始める。ラーメンやそばのように、挽(ひ)きたての小麦粉を使用することで味わいに変化をもたらすことが可能となるほか、店頭に設置することで買い物客への視覚へのアピールも期待される。3月からの発売を予定しており、楠本代表取締役は「こだわりあるパン屋であると発信が可能になる。道の駅などに入る店が石臼を用いて商品を作ることで、集客効果も期待できるのでは」と構想が膨らむ。

同社は道内の小麦農家から仕入れて、小ロット製粉に対応。ニーズが高い道産小麦を全国の小規模なパン店に届けている。製粉工場(常盤町)に導入している製粉機を愛知県内のメーカーが製造していることから、石臼製粉機の開発を相談。連携して個人店向けの仕様を完成させた。

ベーカリスタは製粉前の小麦も扱っているが、パン店が独自に石臼製粉機を導入することで、生産者からの直接購入ができたりつながりが生まれるほか、自前で挽きたて小麦使用が可能になる。店頭に設置することで、視覚的アピールも高い。中島町の製菓・製パン店、ナニナニ製菓にデモ機として一号機が19日、設置された。早速石臼での製粉100%の小麦粉を用いたパンが作られた。配合の割合を変えたパンと比べると、色合いや味も濃い印象。庭山貴行店主、パティシエのなをさんは「味がしっかりしていておいしい」と声をそろえる。今後試作を重ねていくという。発売は3月からの見通しで、価格は税込み・送料込みで100万円程度。楠本フーズ(日の出町)での取り扱いを計画している。

楠本代表取締役は「ベーカリー激戦区である東京の個人店に特に購入してもらいたい。店頭に石臼があることで、客を引き寄せるポイントにもなる。個人店の多くは材料や生産者とのつながりを重要視しており、製粉機も店内に置くことで、こだわりの要素をしっかりと伝えることができる」と話す。
​​(石川昌希)

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