元社員の旅行記:バリ島編

こんにちは!
ベーカリスタの加藤です。この記事を読んでくださる方の中には、お仕事を通して実際にお会いしたり、お話をさせていただいたことがある方がいらっしゃるかもしれません。

実は、昨年の10月に会社を退職し、現在は海外を拠点にフリーランスとして活動しています。ベーカリスタとは現在も携わっており、主に小麦に関するコンテンツライティングをメインに引き継いでいます。

今回、私が海外で何をしているのか、それについて皆さんにシェアしたいと思います。

私は子どもの頃からずっと海外の新しい食文化や環境に触れたいと思っていました。そしてついに、海外でフリーランスとしての働き方を実現させることができました。

今回はインドネシア、バリ島での滞在について、私の体験や現地で感じたことなどを皆さんに共有できればと思います!

この記事を通じて、私が滞在先で感じたことやベーカリスタの働き方の一部をお届けできればと思っています。

私がバリ島に来た理由。

私がバリ島を選んだ理由はとても単純です。そこは気候が良く、日が長かったからです。

北海道で生まれて育った私ですが、今年の冬はあたたかいところで過ごしたいと思っていました。南半球に位置するバリ島は11〜2月までが夏季で、私にとって冬を過ごすには理想的な場所でした。

「そんな単純な理由で?」と思われるかもしれませんね(笑)。特別な目的や理由は特にありません。

良くも悪くもロジカルに考えがちな私ですが、今年は直感的に行きたいと思った場所へ行き、おもしろいと思ったことをとことんやると決めました。深く考えることは一旦置いて、まずは行動することから始めよういう意気込で、昨年の11月に私は日本を飛び出し、バリ島へと向かいました。

神が宿る、熱帯雨林の島。

「バリ島」と聞いて、みなさんはどんな島を思い浮かべますか?

私が想像したものは、美しいビーチやフルーツが豊富な沖縄のような島、さまざまなアクティビティが体験できる場所でした。

しかし、約2ヶ月滞在した私の感想は、海というより、神が宿る「山」の地でした。
そこには至る所に寺院があり、神に捧げられる水や食べ物、花束が供えられていました。

突然の豪雨。

バケツをひっくり返したような激しい雨に、私は度々困惑させられました。しかしその一方で、家から飛び出して雨を楽しむ現地の人々はとても楽しそうでした。

バリの気候は本当に予想がつかない。ひどい雨だから家へと引き返そうとすると、またピタリと止むのです。

バリ島の熱帯雨林は、まるで、もののけ姫のワンシーンのようでした。
「ここには本当に神様が住んでいるのかもしれない。」と神秘的な感覚に包まれました。

バリ島の暮らしは、自然をコントロールしようするのではなく、自然に調和しているようでした。雨が降ったら傘を差すのではなく、水を浴びよう。不思議とそんな気持ちになるのです。

世界中から集まる、フリーランサーの聖地。

フリーランサーの聖地とも称されるバリ島には、世界中から集まる人々がいます。ここにはお洒落なカフェが数多く存在し、日本の半額以下の価格で美味しいバリ島のコーヒーを楽しむことができます。

私のお気に入りのカフェにはほぼ毎日通いました。そのカフェの顧客の大半は外国人で、特にロシアやウクライナからの人々が多かったです。政治的な問題から海外へ移住する人も少なくないようです。

好きな場所で仕事する働き方は、現在どの国でも増えているようですね。WEBデザインやプログラマーなど、パソコン一つで仕事ができるようになった今、世界中からバリ島へ訪れます。

ダイナミックな滝に飛び込む。

バリ島といえばビーチのイメージが強いかもしれませんね。しかし、バリ島には美しい滝もたくさんあるのです。

日本の凛とした滝も私は好きですが、バリ島のワイルドに流れる滝もまた別の楽しみがあると感じました。

滝がある場所周辺は環境保護されているため、ゴミの持ち込みを防ぐための検査場所が設けられていました。近年、バリ島では環境意識が高まっているそうです。

私は、ホステルで出会ったモロッコ人の友人と、流れ落ちる水の中に何度もダイブしました。

チェスでローカルと繋がる。

バリ島は観光地としてのイメージが強いですが、地元の人々だけが知る素敵な隠れた場所もたくさんありました。そして、私が印象に残ったのは、現地の年配の方達がチェスを楽しんでいたことです。これは日本で例えると麻雀のようなものでしょうか。

私も腕のあるチェスプレイヤーだと自負しています。子どもの頃から将棋とチェスはかなりやりこんでいましたからね。

言語が通じなくてもチェスのルールは世界共通。ステイ先の近くには行きつけのチキン料理のお店があり、仕事の合間にそこのオーナーとよくチェスをしていました。

ちなみに、私の勝率は五分五分。インドネシアの年配の方はやはり強かったですね。

出会いが私の旅を彩る。

私は海外をよく一人で旅をします。なぜなら、そこには新しい素敵な出会いがあるからです。そして私はこのバリ島の旅を通して、かけがえのない友人を作ることができました。

旅と言っても定義は人それぞれですが、私の場合は一つの場所にできるだけ長く滞在し、現地の暮らしを体験したり、交流することが旅の醍醐味であると思っています。

私はバリ島の文化に深く触れたくて、観光地で写真を撮ることよりも、観光客があまり行かない田舎の方へも足を運びました。

地元のマーケットは行くだけでも楽しい経験でしたね。そこでは、日本では見かけないような独特の香りのハーブや香辛料がたくさん売られていました。

時々、現地の方の家に招待されることがありました。ストリートフードも美味しいですが、やはり家庭料理は格別ですね!

ココナッツオイルと地元の野菜で。
私がバリ島で一番美味しいと感じた料理は「サンバル・マター」です。バリ料理は他の地域と比べて少しスパイシーな味が特徴です。

サンバル・マターは地元で取れるスパイシーなオニオンを使用します。見た目は普通のオニオンよりも小さめ。しかし、パンチのある香辛料のようなオニオンでした。細かく輪切りにしたオニオンに、柚子の果汁といくつかのスパイスで香りを立たせ、ココナッツオイルをひと回しして完成です。

ピリッとパンチがあるのにも関わらず、爽やかな味わいのサンバル・マターは、シンプルなレシピですが、ご飯や肉料理と非常に相性がいいんです。

バリの民謡踊りに、和服で参戦する。

バリ島の北部では、毎週末に民俗舞踊フェスティバルが開催されていました。バリ島の子どもたちは学校の課外活動としてダンスを学んでいるそうです。

バリ島の舞踊は非常にユニークで、見ごたえがありました。私が訪れた場所は地元の人々で賑わっており、観光客は恐らく私だけだったと思います。そんなフェスティバルに和服で参加すると面白いだろうと思い、当日は甚平で参加しました。

私はかなり目立っていたと思いますが、ダンサーの衣装もカラフルでとても豪華でした。彼女たちと一緒に撮った写真は非常にユニークで私のお気に入りの一枚です。

子どもたちの笑顔に癒されて。

私は田舎へ行けば行くほど、バリ島の伝統的な暮らしが体験できるかもしれないと思い、シダタパ村という小さな村にホームステイさせていただく機会がありました。

村の主な産業は、農業と竹で作る雑貨などのクラフトでした。子どもたちの面倒をみながら、竹でクラフトのカゴを作る女性の姿がありました。

近くに学校はなく、インターネットの接続も難しい。そんな山奥の村でしたが、私は子どもたちの笑顔に癒されました。シダタパ村は、まるで昔の日本を思わせるような和やかな雰囲気でした。

もっと気楽に、もっと自由に。

何か新しいことを始める時、どうしても「これをやるメリットってあるのかな。」と損得を考えてしまいがちですよね。合理的に考えれば考えるほど、「これ、楽しそう!」という子どものような純粋な感覚が失われていくような気がしてしまうんです。

一方で、バリ島の子どもたちの笑顔をみていると、もっと自由に、もっと感情に行動しても良いかなと思えるようになりました。子どもたちと触れ合うことで、私の胸の奥で眠っていた好奇心が掻き立てられます。

私は将来、国と国との距離が、もっと近くなればいいなと思っています。例えば、働く場所や住む場所、自分の家と呼べる場所が複数あってもいいと思うんです。数年前にはそれが難しいことだったのかもしれません。しかし、現在はそれが可能、そして将来的には「明日はバリ島へ行こうかな?」と気軽に思えるようになるかもしれませんね。

素敵な出会いがここにあった。

「また帰ってきてね。」

まるで我が家のように、現地の人たちは私を温かく迎え入れてくれました。バリ島での2ヶ月半は、かけがえのない思い出です。

生活する上で、お金は大切かもしれません。それでも私はお金以上に人との繋がりが人生を豊かにすると信じています。友人や仲間、家族が支えてくれるからこそ、私は新しい挑戦ができるのです。

世界中に友達やお気に入りの場所を見つけたい。それがいつか、第二の故郷のような場所になれたらいいな。そう思える場所を世界中に作ることができたらいいですね。